まず覚えるコマンドダイヤル必殺の撮影モード5つ

コマンドダイヤルの操作

ようやく買った本格的なカメラ。実際に写真を撮ってみるとやはりスマホでの撮影とは一味もふた味も違いますよね。スマホ撮影から本格的なデジタルカメラでの撮影を乗り物で例えるならば、原付バイクから自動車に乗り換えたようなものです。

さあ、アクセル踏んで写真の世界のもっと先へと向かって乗り出そう!って意気込んでも、まずは基本ルールと運転方法を覚えなければどこへも行けませんよね。しかもデジタル一眼レフともなればカメラの中ではちょっとしたスポーツカーみたいなもの。

カメラ操作は自動車の運転のようなもの

早速カメラを手に取ってみるとF値や被写界深度、シャッタースピードにはたまたISO等々と始めて出会う言葉たちに戸惑い「何か思ったより難しそう・・」と感じるかもしれませんが、どうぞご安心ください。デジタルカメラで撮影をするにあたり、最初からズラリ並んでいる全てのボタンや液晶メニューの中身全部を覚える必要はありません。

しかし、カメラを買ったのであれば必ず知っておきたい機能があります。それは、ほぼ全てのデジカメに搭載されているコマンドダイヤルという撮影モードの機能です。このコマンドダイヤルで選択できる各撮影モードの用途を覚えておけば、あなたの写真撮影をより的確に超協力サポートしてくれること間違いありません。

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基本中の基本 コマンドダイヤルとは

それは、デジカメ電源をONにして写真を撮る直前、まず最初に触れるであろうカメラ上部に位置するクリクリ回せるダイヤルの事です。

コマンドダイヤル操作

各メーカーごと撮影モードの名称に多少の違いはありますが、基本とも言える下記の撮影モード5つはおおよそ全てのデジタル一眼レフやミラーレスカメラに搭載されています。

  • 初心者向け全自動露出/グリーンモード
  • プログラム自動露出/Pモード
  • シャッター優先自動露出/Tvモード、またはSモード
  • 絞り優先自動露出/Avモード、またはAモード
  • マニュアル露出/Mモード

これら撮影モードを上手に使い分ける事で、写真の出来栄えを左右する露出(写真の鮮明さや色彩・明るさ)が様々な状況で適切に導かれるよう、カメラが賢くサポートしてくれるようになります。

コマンドダイヤル回すその前に・・・

コマンドダイヤルで各撮影モードを扱うその前に写真の露出について少し知っておきましょう。なぜなら、カメラを買った多くの人が「写真における露出」への理解を無視しているように思います。何だか小難しい印象の「露出」ですが少しでも知っておくだけでカメラと写真が100倍楽しくなります。是非この機会に覚えてくださいね。

写真の露出は露出トライアングルで覚えよう

露出トライアングル3つの基本要素

まず、写真の露出に必要な3大要素とは、絞り・F値、シャッタースピード、ISOとなります。写真はこれら3要素の相互関係のバランスで望ましい露出へと導かれ、どれかを優先的に使い分ける事で意図する描写を実現させてくれます。うーん、考えるだけでワクワクしますね!初心者の方はまずこちらの記事で写真の露出について少し知ってください。

写真の露出に影響を与える3つの基本要素

コマンドダイヤル主要撮影モード5つ

では、わかりやすいように露出トライアングル図をつかって各撮影モードを説明していきます。場面に応じて優先的に各種撮影モードを使い分ける事で色んな写真が撮れるようになりますよ。

グリーンモード

超初心者のための撮影モードで通常は緑色の四角形やカメラのアイコンで表示されています。グリーンモードを選択すれば、F値・絞りもシャッタースピードもISOも全てカメラ側がコンパクトカメラのように全自動で行ってくれますが、無難で特徴のない記録写真のような出来栄えになる事が多いように思えます。

カメラと写真を永く楽しみたいのであれば、全てカメラ頼りでカメラに撮ってもらうのではなく、自分の意図した描写で撮影できるようにカメラを操ることが上達への道ではないでしょうか。少しでも作品の様な写真を目指すなら出来ればグリーンモードはこれを機に卒業してしまいましょう。

コマンドダイヤル初心者モード

P モード(プログラム自動露出)

このプログラム自動露出モード(通称Pモード)は、グリーンモードのように露出に対するF値・絞りとシャッタースピードの適切な組合わせはカメラ側が自動で行い、ISOと露出補正を自分で操作する事ができる撮影モードです。

つまり、写真の明るさを自分でISOと露出補正で決めてしまえば、それに応じた適切なF値・絞りとシャッタースピードをカメラ側で自動で調節してくれるとても便利なモードです。

プログラムモード

さて、いきなりでてきた露出補正(通称EVシフト)とは、露出トライアングルの組合わせで導かれた写真の明るさを補正する機能だと思ってもらえれば大丈夫です。この補正機能はカメラに付いている「+/ ー」のボタンで調節します。

露出補正EV補正

現在の設定0値を中心に「ー」よりだと色合いが暗く、「+」よりだと色合いが明るくなります。主にISOと組合せて使用することで写真の明るさを好みに補正する事ができます。

基本的にTvモード、Avモード、Mモードとも自分で写真の明るさを ISOと露出補を調節して決めることが可能。また設定でISOはオートにして露出補正だけ自分で行うことも可能です。

Tv モード(シャッター優先自動露出)

シャッター優先自動露出モード(通称Tvモード)は、メーカーによっては、Sモードという名称で表示されている事がありますが、機能自体は全く同じですのでご心配なく。ちなみに、Tvモードの意味はTime value の略で、Sモードの意味はShuttter speed priority の略。 このモードの場合、あなたはカメラを直接操作して具体的にどのくらいのシャッタースピードで被写体を撮るかを決める事になります。カメラはあなたが指示したシャッタースピードに応じて適した露出がされるよう、F値・絞りをバランスよく自動的に組合わせてくれます。

要はシャッタースピードは自分で好きなように操作して、絞りの調節はカメラ側で自動で行ってくれるというわけです。便利ですね!

シャッタースピード優先モード

具体的にTvモード(Sモード)が活かされる状況とは、速いシャッタースピードでフリーズモーションのように動いている被写体を止まったように捉えたい場合や、遅いシャッタースピード撮影で時間の流れを利用して意図的に被写体をブレさせて動きを描写したいときに大活躍します。

シャッタースピード犬

シャッタースピードモトクロス

シャッタースピード観覧車

シャッタースピード人々

Av モード(絞り優先自動露出)

絞り優先自動露出モード(通称Avモード)は、メーカーによってAモードという名称ですが機能はどちらも同じ。Av とは、Aperture value の略で、F値を直接操作することにより絞りを何よりも優先して撮影する事ができます。

Tvモードとは逆で、カメラはあなたが指示したF値を基に適した露出になるようにシャッタースピードを自動的に算出してくれるので、被写界深度を意識した写真を撮りたい場面では大活躍します。

F値絞りAv優先モード

Avモードは最も利用される撮影モードのひとつで、初心者でも被写界深度の特性を活かした創造的な作品作りが楽しめるでしょう。例えば、被写体の前景や背景をボケさせたり写真全体を鮮明に描写したり花や植物などに接近してマクロ撮影など様々な撮影ができてしまいます。

まだグリーンモード撮影ばかりでAvモードを試した事が無い方はこれを機会にまずは Avモードから挑戦してみてください。おそらくカメラを操作している感覚が最もやさしく味わえると思います。

絞り優先ネコ

絞り優先の綱

被写界深度ポール

深い被写界深度の橋

Mモード(マニュアル露出)

最後にマニュアル露出モード(Mモード)は、F値・絞り、シャッタースピード、ISOの全てを自分で調節してカメラを操ることができる撮影モードです。

では、なぜ便利な他の撮影モードがあるのにわざわざ全てマニュアルで撮影する必要があるのでしょうか?それは、カメラを続けていく過程で外付けのフラッシュなどを使い始めるとどうしても他の撮影モードでは補えない局面に遭遇してしまうからです。つまり、Mモードで撮影が出来るようになればもう初心者ではありません。

マニュアルモード

最初はグリーンモードから始めてP→Av→Tvと各撮影モードで露出3要素の関係に慣れていきながら、最終的にはMモードでカメラ操作できるようになりましょう。

コマンドダイヤル5つの撮影モードまとめ

いかがでしたか?折角カメラを持っているのに実は知らなかった方もいたのではないでしょうか。昨今のデジタルカメラはどれも高性能でコマンドダイヤルにある撮影モードも各メーカー様々なプリセット撮影モードを装備しており条件さえ揃えば素人でもプロのような写真が撮れてしまう事も結構あります。

その露出面での条件は主にこのコマンドダイヤルの5つの撮影モードを理解する事に集約されているので、初心者の方は少しずつ慣れていってくださいね。誰でも自分にしか撮れない写真は必ずあります。その一枚を求めて写真を楽しみましょう!

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